Due diligence & Deals co.

コラム2024.01.29

第65回 【再建築不可物件でもオークション?】

今回は再建築不可(建替ができない)不動産のオークション事例についてご紹介します。

 

【そもそも再建築不可となる理由とは】

1.対象不動産が道路に間口2m以上接していない

2.対象不動産が「建築基準法上の道路」に接していない

のいずれかに該当した場合、原則建替は出来なくなります。

今回の事例は道路に間口1.8mしか接していないため、1.に該当

 

【物件属性】

戸建(築:45年、建物面積:95㎡、2階建、最寄駅から徒歩約5分)

【経緯】

父の相続が発生し、取得した実家。

母が高齢のため、実家での暮らしは階段での昇り降り等、負担となる要素が多く、快適で利便性の高いマンションへの引越しを検討。

マンション購入資金を捻出するため、実家の売却を決意。

【問題点】

1.建替要件を満たしていないため、新築戸建等への建替不可

2.築年数経過による床や壁等の室内設備の劣化

3.個人への売却の場合、劣化による「契約不適合責任リスク」を負う可能性大

 

【対策】

問題点を解消できる購入者は

・特殊性の高い不動産でも購入可能

・契約不適合責任を免責とする(売主の契約不適合責任リスク無し)

の条件をクリアできる「事業者(プロ)」と想定され、「事業者(プロ)」ルートへの営業活動を提案。

 

【売却へ向けた活動】

活動①(物件精査)

築年数経過物件だが、建物面積が95㎡、駅距離や都心への利便性から、

「リノベーション戸建」の需要が見込まれると分析。

 

活動②(買主模索)

特殊性の高い不動産を豊富に扱っている約30社へプレ営業。

 

活動③(売却方法選定)

プレ営業結果から、対象不動産は「オークションの効果を発揮しやすい不動産」と断定。

売却価格の最大化を図るため、「オークションによる売却」を提案。

 

活動④(オークションに向けて)
プレ営業結果から検討金額の範囲は2,300~2,700万円と判明。

オークション参加者を厳選するため、2,700万円以上でも検討可能なプロを探す。

結果、2700万円以上でも購入意向が強い事業者が5社現れる。

売主へ営業結果を報告し、オークション開催が決定。

 

活動⑤(オークション開催)

オークションのスタート価格は2,700万円。

当日の10~17時までを入札期間とし、オンライン上で開催。

スタートから15時までは入札数が少なかったものの、15時を過ぎてからは各社激しい入札合戦が始まる。

 

 

最後は乱打戦を勝ち抜いた2社の一騎討ちに。

価格は更に競り上がり、終了予定の17時には決着せず延長戦へ。

最終的には17時半まで乱打戦は続き、落札金額は3,200万円!

 

 

オークション形式で参加者に競ってもらうことにより、

スタート金額から500万円の積み上げを実現。(18.5%UP)

 

「建替要件満たしていない=売却は難しい」の先入観を捨て、

物件状況を精査し、物件特性を理解したプロ方面への営業活動を行うことで、

「高値売却の実現」に繋げることが出来た事例でした。

 

 

 

facebook facebook twitter twitter