2024.08.25 コラム

第75回 【不動産は査定額=売却額とは限りません】

ご自身の所有物を売却する場合、皆さんはどのような手段を検討されるでしょうか。

 

身近な例でいうと、自動車、貴金属、家具、家電、洋服などの場合、その品物を取り扱っている専門の事業者に価格査定を依頼し、自分が納得すればその価格で買取してもらい現金化するという流れが一般的かと思われます。

 

不動産も売却を検討する場合、まずは不動産仲介業者へ価格査定を依頼する事が一般的でしょう。

但し、自動車や貴金属が「査定額=売却額」である事に対して、不動産は「査定額=この金額で売れるかもしれないという金額」となる点が異なります。

不動産仲介業者はあくまで『第三者への売却を仲介』する事が仕事であり、自身が買取する事は

原則としてありません。

※不動産を買取する仲介業者も存在しますが、第三者への売却が上手く実現しなかった場合や

直ぐに現金化する必要がある場合等、当初査定額より安値となるケースが多い

 

不動産以外を売却する場合、前述の通り「査定額=売却額」となるので、より高く価格査定してくれた所に売却するという事は当然の流れです。

不動産でも、高く価格査定してくれた仲介業者に売却を依頼する『査定額の競争』が現実に多く起きています。但し、繰り返しになりますが「査定額=この金額で売れるかもしれないという金額」に過ぎないため、実際に査定額で売却できるかどうかは未知数です。

不動産仲介業者の中には、売却依頼の受託という目的のために、現実的ではない価格査定を行う事業者も存在するかもしれません。

 

弊社が価格査定を行う際は、対象の不動産が『誰に(どのターゲットに)』『どういうアプローチで』

『どのような手段で売却すれば一番高く売却出来るか』という事を踏まえ、価格査定を行います。

 

実際に、直近で弊社が不動産オークションを開催した事例において、不動産所有者様は弊社以外にも価格査定を依頼されており、査定額は200百万円程度でほぼ変わらない金額だったとの事。その上で、弊社の不動産オークションにご興味をお持ちになり、ご依頼頂いたとの事でした。

結果的に購入意欲の高い複数社の事業者による価格競り上げにより、当初の査定額以上の金額で売却できる事となり、所有者様にもご満足頂きました。

 

不動産の売却を仲介業者にご依頼される場合は、査定額だけではなく、その実現可能性にも着目してください。

 

上記オークション事例について

【売主様の背景】

・複数の不動産を所有されている個人

・将来の相続に備え、不動産の一部を現金化する為、売却

 

【不動産について】

・土地約250坪

・新築戸建住宅の人気が高いエリア

・駅からは距離があるものの、大学が徒歩圏内にあり、賃貸物件としてのニーズも見込まれる

 

【当社の営業方針】

本物件及び近郊で新築戸建分譲事業をしている事業者、賃貸物件開発事業者、介護施設開発事業者等へ営業

 

【オークションについて】

購入意欲の高い数社により競り上げ式オークションを開催

オークションスタート価格:200百万円

オークション落札価格:246百万円

落札された事業者は賃貸物件及び新築戸建物件を開発予定