2022.08.25 メルマガ

D&Dの不動産メルマガ 第47回「相続財産管理人(弁護士)による相続した実家の売却」

オークション事例(関東、古家付土地)

 

今回は、東京で開催した競り上がり式オークション事例をご紹介させていただきます。物件属性は土地(広めの敷地に築古空家)でしたので、複数事業者による競り上がり式オークションを実施いたしました。

不動産オークション

★事例 「相続財産管理人(弁護士)による相続した実家の売却」

・兄妹で相続後、それぞれ別の場所に住んでいたため空家となっていた実家。その兄妹も亡くなり、共に相続人がいないため、裁判所より選任された相続財産管理人によって売却することに。

 

  • 今回の取組概要

・対象不動産は最寄り駅から徒歩7分、都心までの利便性も高く、周辺は戸建やアパート等が並ぶ住宅街であることから、住宅需要が強いと分析。

・買取再販事業者より反響が見込まれる事、そして本件は裁判所より「公平でわかりやすい買主選定」を求められていた事もあり、不動産オークションを提案。

 

  • 売却にあたり、整理する条件

①売主への契約不適合責任を免責

②売主による確定測量作業は実施しない

③現況有姿での引渡。(建物解体は買主で実施)

※売主(相続財産管理人の弁護士は引渡し後の責任を負えない為)の負担となる条件は全て無くす。

 

  • 買取再販事業者への営業

・対象地及び周辺地域での買取再販実績(新築戸建・アパート開発)を有する事業者約30社を選定

・対象地周辺の売買事例、業者ヒアリングにより相場価格は3,400~3,700万円程度と試算

・不動産オークション参加者の見極めの為、買取価格3,800万円以上でも検討可能な先を抽出

結果6社が3,800万円以上でも購入意向が強いことを確認。オークションによる競り上げが期待出来る為、相続財産管理人へ改めて提案し、オークション開催を決定。

 

  • 不動産オークションの開催

・オークションのスタート価格は3,800万円。当日の10~17時までを入札期間とし、インターネット上にてオークションを開催(入札金額単位:10万円)

・スタート~16時頃まで値動きは穏やかであったが、締切時間間際の16時45分に勝負を賭けてきた会社が一気に500万円の入札。しかし他の会社もすぐさま入札。その後は複数社による入札が重なる。最終的に2社の交互入札により価格はさらに競り上がり、最終の落札金額は5,110万円となった。

 

  • 落札業者のコメント

「ネットオークションは初めてでしたので所員全員緊張してパソコンを見ておりましたが、無事に競り落とすことができて安心しました。条件は統一されていて、あとは相手の金額を見て入札するかしないかを決めるだけなので、わかりやすかったです」