2026.02.25 メルマガ

D&Dの不動産メルマガ【2026年2月号】建築費上昇がもたらす「都心と郊外の違い」

近年、資材費や人件費の高騰により建築費の上昇が続いています。
国土交通省関連データによれば、公共工事設計労務単価は2025年度に前年比平均約6%上昇し、2012年以降の累計では約75%上昇しています。これは建設現場の人手不足を背景とした構造的なコスト上昇を示すものです。

この影響は全国共通ですが、不動産価格への表れ方には地域差が見られ始めています。

都心部では、依然として不動産価格は底堅く推移しています。
需要の厚さや供給の限界といった背景から、建築費の上昇分が販売価格に一定程度反映されやすく、結果として価格水準が維持、あるいは上昇するケースも見受けられます。

一方、郊外エリアではやや異なる動きも見られます。
購入者の予算感との関係から、建築費の上昇をそのまま販売価格に反映することが難しい場面もあり、新規開発の慎重化や価格の伸び悩みといった傾向につながっています。

こうした状況は、単なる地域差というよりも、
「価格形成のしやすさ」の違いと捉えることもできます。

都心ではコスト上昇が価格に影響しやすい一方、
郊外では需要とのバランスが重視されやすい、という構造です。

このような変化は、不動産の保有や承継を検討する際にも無関係ではありません。
立地によって資産価値の動き方が異なる可能性があるため、評価や将来的な処分可能性の見通しなども含めた視点が、これまで以上に重要になりつつあります。

建築費上昇という共通の環境下においても、地域ごとの市場特性が改めて意識される局面に入っていると言えそうです。

不動産会社として、今後も現場の情報を継続的にお届けし、先生方の顧問先支援にお役立ていただければ幸いです。

(執筆者)デューデリ&ディール 藤原 友也