今回導入した「現地のアテンドがなくても物件をご覧いただけるシステム」について
実例を交えてご紹介します。
<きっかけ>
「できるだけ多くの希望者に物件をご内覧いただきたい」
こう考えるようになるきっかけは、仲介業者様から案内方法を確認されても、案内まで至らないケースがたくさんあったからです。ご案内頂く仲介業者さまが、案内したいお客様をいつでも案内できるようにすれば、成約率が上がるだろうと考え、システムの導入を検討しました。
<現状と課題>
賃貸物件では、案内用として現地にカギboxを設置している管理会社が多くみられます。。一方で、トラブル発生を懸念してカギを店舗で管理している管理会社も少なくありません。
では、売買物件ではどうか。現地に設置されている物件は少ないように感じます。
室内での予期せぬトラブルを回避したい為、分かっていてもできない実情があるようです。
<今回の実例>
今回お預かりした物件は南青山にある区分マンション。立地はよく、ギリギリ新耐震といったところ。室内は原状回復済みではあるが、水回りは建築当時のもの。リノベーション物件として富裕層をターゲットとして、相場よりやや高めの価格で募集を開始しました。
エントランスのオートロックキーと玄関キーを現地に配置し、仲介事業者様の都合でいつでも内覧して頂け、一方で室内の様子を把握できるよう、SIM搭載でネット回線不要の小型カメラを室内数ケ所に設置しました。人が入室すればスマホのアラームが鳴り、録画しながら室内動画をスマホで確認でき、必要であれば会話もできるというものです。現地に同行することなく内覧の人数、動向等の現場の様子を把握することが可能になりました。
<メリット>
売主様へ報告の充実化を図れ、定期的な現地見回りが減り効率化に繋がりました。また、仲介事業者様が発信するネット広告に占める室内写真・動画の掲載率がほぼ100%に近い状態になり、仲介者からの問い合わせ数からみた案内件数が向上しました。室内照明の消し忘れ、窓の閉め忘れにも瞬時に気が付くことが出来ています。
何より現地の様子を毎日把握できるので、管理者目線で安心感を得られるようになりました。
<留意点>
初期コストは数十万円(毎月のランニングコストが一万円弱)かかる為計画性が重要。
ブレーカーを落とさない様に張り紙をしておくなどの対策も考えておくべき。
<コメント>
システム導入までの約4ケ月間、数十人の検討者さまにご内覧を頂いてきましたが、商談にすら至りませんでした。ところが、このシステムを導入後、最初の商談者で成約に至ることができましたので、効果を感じています。ちなみにこの買主さまは、仲介事業者さまが発信した広告をご覧になられたのがきっかけだったようです。
今後も、費用対効果を考えながら継続的に運用し、他の新しいシステムやデバイスの導入も検討していきたいと思います。